20.未来を描く





オレはもう、あの人に会うことはないんだろう。

最後にさよならと告げた、あの時が最後だったんだ。

今、どれだけ焦がれてもきっと、届かない。

もう一度会いたい、と。



過去を見つめてはいけない、父の影を、追うことはやめよう。
そうしてもやっぱりオレはあのいけすかない父に会いたい。
オレは、父は二人。
どちらも大事な人だ。
でも、あの人はまた違う。
父と知らない頃からも惹かれ、惹かれて。

実の父だ。

枠を超えてしまったこと、周りは一つも責めないけど。
さよなら、それが最後だったのか。
最後の最後まで崩れないあの人らしい別れの時。
オレは泣きだしそうだったのに、あの人はずっとずっとオレを見ていて。
会えないんだ、実感するたびに泣いてしまいそうだった。



無表情な顔で、時に表情を崩して笑んで。
無鉄砲なオレを苛め、必要なことをちゃんと教えてくれる。
オレを捨てた人だとか、母さんを見捨てた人だとか。
そんなことはもう気にしていない。
もちろん忘れたわけではないけれど、その上をいく思いがあって。



―――ロイド、私の息子。



低い声で囁かれる、そんな一言一句がオレには小さな幸せだった。
あの人がどんな理由でそこにいたのか、オレが知らないころからもそこにあった言葉。

もう一度、もう一度。



だけどそんな言葉は、またあの人を呆れさせるだけだ。



―――まだ過去を追うのか?



そんな言葉が聞こえてきそう。
あの人は過去にしかいない、過去を追いたくなるのは、必然だって言ってやりたいのに。
ここにも未来にも、あの人はいない。
きっと笑われる、女々しいな、と。



いつまでも後ろを向いてはいられない、それがオレ達のとった道。
たとえそれが粗末な歴史の断片だったとしても、あの人はここにいた。
ここにいて、ある時髪を撫でてくれた。

そこに、いた。

顔を上げよう、掴んだものは通り抜けていっても。
あの人はそこにいた。
その歴史を受け止めて、オレはこれからのことを考えないと。



「さよなら、父さん―――。」





未来を描く―――いいんだ。掴んだのは、栄光なんかじゃなくて。






END








げ、激短…!!やっぱり小説で追っただけだと書けないんだ…;;
や、さよなら父さんは小西声で聞きたいんだけど…ゲームが…進まなくて…;;
戦闘シーンで止まります、やったらめったらシステムが難しく感じるというか;;
戦闘前のエンカウントで画面が割れた後、約一分半画面が硬直し、それから戦闘…気がめいります…;
そんなわけでクラロイっていうのは好きなんですが、書くとなると別だったらしく…次項からのクラロイは別のものに変更ということで;;