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バクテリアなるものをシャーレで培養すると、いつしかシャーレいっぱいに繁殖する。 そして繁殖するだけしてしまうと、気付けば全滅しているという。 彼らは自分の都合だけで生きている。 欲望のために自分自身を滅ぼすまで、ひたすら自分の都合を優先するのだ。 繁殖と繁栄を優先しても、自我に生きれば自滅だと、シャーレの彼らは知りもしない。 NOT FOUND 理科の実験の話がしたいわけではない。 バクテリアの死滅は人の衰退と同じであると、誰かが語ったことをふと思い出しただけだ。 シャーレの中には朽ちたバクテリア。 こちらが何を与えなくても奴らは勝手に生き、勝手に朽ちる。 思い立って飼ってみたが、やはりうまくいくものじゃない。 繁殖し、溢れ返るバクテリア。 どこにでもいるくせに、シャーレに閉じ込めたくらいですぐ死滅する。 人だってどうせ、同じ。 数人を同じ部屋に閉じ込めて、行き場を与えずにいたら? 餌もやらず、ただ観察していたら? バクテリアと同じ。 共生することすら考えず、彼らは直に肌を食い荒らすだろう。 一人が生き延びるために。 もちろん、そんな実験はしないけれど。 れっきとした証拠の残る犯罪に足を踏み入れるには、もう少し早い。 薄く汚れたシャーレを流しに入れて、水で洗い流す。 朽ち固まったバクテリア共が水に流れていった。 例え世界中でもっともでかい、真正細菌と呼ばれるこいつらも、飼われれば一瞬。 何が真正だ、馬鹿らしい。 飼うならもっと、好ましいものにすればよかった。 細菌などでは面白みに欠ける。 戯れ事で許される何か別の有機質、―――残念だが思いつかない。 虫の共は賢い、犬猫もまた、賢い。 彼らは人よりよっぽど賢いに決まってる。 やっぱり人がいい、みんながみんな、知が低いから。 口端を歪める。 そんな風に出来たら、きっぱりと醜いものだと言ってしまえるんだ。 人も、人の生きる世も馬鹿馬鹿しいもの。 そうだと言ってしまえれば、きっともっと生きやすくなるのに。 そうだなぁ、仮にやるとしたら、誰を捕まえてやろうか? 知り合い?クラスメイト?知らない人? ―――チームメイト? それは面白そうだ、クラスメイトよりも詳しい人間を貶める。 だけどそれしたら、人数足りなくなって野球出来なくなっちゃう。 それは嫌だな、野球はまだまだやり足りない、楽しめることは大事にしないと。 薄いシャーレを水から話して、布巾の上に投げる。 幾重に重ねた布の上で、繊細に光るガラス、濡れた器。 片付けずに叩き割ってしまおうか、嗜虐心をそそる光。 濡れたシャーレに手を伸ばそうとしたとき、閉め切っていた部屋の戸ががらりと口を開く。 「授業サボって何してんだ?」 「―――今ここに来たってことは花井もサボりじゃん、人のこと言えねーよ。」 「わざわざ探しに来てやったのに、その言い草はねぇだろ。」 伸ばした指を引っ込めて、扉のほうに向きなおる。 離れていればさほど感じない身長差、絡む視線に嬉しさで心臓がなる。 現金、馬鹿みてぇ。 後ろでに扉を閉める花井の一挙を目で追い、濡れた手をズボンで払う。 「バクテリア、死んだのか?」 「あ?うん、あんなのすぐ死んじゃうよ、わかりきってること。」 そうさ、バクテリアには感情がないから。 同じ生き物を慕う気持ちも、何も。 ただ純粋なまでの生存本能を、いつのまにか裏返して殺し合う。 躊躇いも戸惑いもなく、ひたすら広がる共食いの渦。 そんなわかりきったこと、面白くもなんともない。 だから人が欲しいのだ、この目で見てみたいのだ。 「感情論云々は決着ついのたか?」 「んーん?つくわけねぇじゃん、やっぱ人でやってみなきゃなぁ。」 「具体的に何すんのかしんねーけど、捕まらない程度にな。」 「あー…やるとなったら無理かなぁ。」 「…あっそ。」 最低でも3人はいるだろう、いろんなものが混じりあってみないとわからない。 徐々に数を増やしていくのもいい。 どうなるかなんて予想なだけ、この目で見なけりゃわからない。 静かな足音でオレの側まで来ていた花井が、洗ったばかりのシャーレを手に取る。 さっきまでそこには、枯れ果てたバクテリアが住んでいたのに。 知能ものの衰退も早いが、あるものも結局は同じだ。 自分が生きたい、それだけで他人を貪るにきまっている。 「なー。」 「あ?」 「人間を何人を一ヶ所に閉じ込めて、餌もやらずにほっといたらどうすると思う?」 「共食いすんじゃねぇの?」 「だよな、感情とか言うけど、結局切羽づまったらそうなるよなぁ。」 「お前は自分の目で見ねぇと納得しねんだろ?」 「ん、まぁ。」 シャーレを元の位置に戻して、花井の手がオレのシャツを掴む。 近くで見るといっそ圧迫感を感じる身長差に、胸倉掴み上げてキスする花井はただの鬼畜。 首を折り曲げると気道が圧迫されて、めちゃくちゃ苦しくて。 噛みつくような荒いキス、空気を求めて、邪魔されて、意識が掠れてしまいそう。 甘い邂逅なんて一瞬で、すぐに突き放されたら目がかちあった。 暗い目。 貪ろうとする、男の目。 そんな目も好きだ、もし仮にオレが花井と閉じ込められたら、丸ごと喰われても構わない。 ボタンも弾け飛ばすような手つきで探られても、オレは黙って全部受け入れる。 楽しめることは楽しんで、盛大に嗤ってやらなければ。 探る指も、うねる舌も、露骨な瞳も、荒い息も。 全部全部戯言だ。 その中には何もないし、オレの探しているものはどこにもない。 花井大好き、でも、そんな花井は大っ嫌い。 でもそれは花井だって同じ、オレたちは馬鹿だから、ひたすら全力否定。 純情なんてほざいて終われ、そんなもの探すだけ無駄。 無垢なんて言葉がホントにあるなら見せてみろ。 探したってそんなもの、絶対絶対見つからない。 「オレ、ゲンミツに花井のこと実験に使っちゃうかも。」 「あぁ?閉じ込めてってやつ?」 「ん。」 「じゃあそうなるまえに、跡形なく喰い殺しちゃってもいい?」 「それじゃオレ、観察できねーじゃん。」 「ビデオでもとっとけよ。」 「…うっわ、超適当。」 「別に、オレはお前の探しものなんざどうでもいいし。」 「あっそ、じゃあビデオとっとく。」 会話に裂く時間も惜しいと、急く手はまた動きを早まらせる。 あぁどうも、オレの欲しい実験結果は自分の目では確かめることが出来ないらしい。 その前に花井に喰われちゃうんじゃ、そもそも花井を閉じ込めることすら出来ないんじゃない? もしかして花井ってオレより馬鹿なんだろうか。 別に喰われるのはいいんだけど、それがわからないのは不本意だ。 ビデオ撮っておいても無駄な気がしてきた。 仕方ない、花井を閉じ込めるのはやめよう。 まだ見つからない探し物を途中放棄で消えてしまうのは勿体ない。 喉を喰い千切るような花井の口付けを感じて、少しイライラが募ったから、軽く首筋を絞めてやった。 仕方ない、自分の探しものは、バクテリアの衰退なんかよりよっぽど大事なものなんだから。 お返しだとばかりに荒い噛みつき方をされて、う、と息が詰まる。 実に馬鹿らしい、こうして一瞬の気持ちよさを追いかけて、貪りあって。 何がしたいのか見当もつかず、何がしたいのか、見つけることも出来ずに。 まぁいいか、どうせオレ達もバクテリアと同じ運命さ。 NOT FOUND―――認識不全の倒錯的リアリズム。 探しものはなんですか、見つけやすいものですか。 しまった!携帯サイト様への献上ということは文字数考えないといけなかったのか!?← はい、NOT FOUNDです、田島の探しものは見つかりそうもないという感じで^^^^ リクの内容は黒花井×黒田島、わーい!リクの内容は素晴らしく美味しいのに技量が全然足りてない!:;y=_| ̄|○・∵. ターン カニバリズム花井とシニシズム田島のやまなしおちなしいみなし文になってしまいました…;; 黒×黒で思いついたのがひたすらキライ嫌い罵りあってるものだったんですが…。 ちょっと面白みが…などと変なこだわりを…すいません、やたらと田島が賢いです(( ;゚Д゚)) ただ賢いくせにやることに理解がないというか…ほんとにお前、法に触れてるから捕まるってことわかってるんだろうか?(聞くな バクテリアだって視認なんぞ出来ないし、人の衰退を田島の一生で見届けることも出来ない、そんなノリで「見つかりません」。 とにかくシニシズム田島を書くのが楽しすぎるというのが問題だと思われます!← そんなわけで…ソライ様!この度は相互リンク本当にありがとうございまず^^ この溢れんばかりの思いをひたすら書き綴りたいのですが、携帯サイト様にということであとがきの長さ自重を選択しました!(何 ってもすでに長いんですが…; ではソライ様!これからも自重知らずな野郎なのですが、よろしくお願いいたします^^ |
