殺して、小さく呟いた。
見ていられなくて、唇を噛む。
追い詰められた小さな声が理解できなくて、首を絞める手を緩めることしか出来なかった。
例えその行為を、田島が許さなくても。
絞め殺すなんて、出来なかった。







ノイズ






ぜぇぜぇと喉がなる。
背の向こうに聞きながら、田島の変わらない顔色を見る気が失せて目を背けた。
死にたがり、そう言えば、そうだから殺してって言う。
何がそんなに死を掻き立てるのか、話しもしない抱え込んだまま。
呼吸が耳ざわり、まるでノイズ。
死にそうな音でわめき続けて、オレを追い詰めるくせに。

殺して欲しけりゃ別の奴に頼めよ。

どうしてオレを選んだりした。
それは愛しているからだと、平然とした顔で言いやがる。
綺麗に殺してくれるから?
田島が望むならそうしてやったっていいさ。
出来ることならなんだってしてやるさ。
だけど。


それはオレが、田島を失ってしまう時で。


ぜぇ、ぜぇ。
段々と呼吸が落ち付き始める。
振りかえれば、泉、続きって言われるんだろう。

全部全部、聞こえない振り、ただのノイズ。
反響を無視して振り返り、田島を見て、オレは笑う。






「頼むから、これで満足してくれよ。」






2、3度首を絞めたくらいで、田島は喜びゃしないけど。
それでも苦しくて仕方ない心は、田島に触れたい欲求ばかりを増すから。
もう一度首に手をかければ、ただ無邪気に笑ってみせるだけ。

底面で何を思っているのか、だけど、嬉しげに笑う姿に、どうしようもなく。






ノイズ―――お願いだから、それ以上に






なんていうか、泉田の場合、泉が強すぎるか田島が強すぎるのかのどっちかになる。
何故?
だけど主導権を握り合う二人が好きだ、貪欲貪欲。
しかし短いorz