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※鯨の見た夢 3話には、微エロ暴力表現があります。 それというシーンは大した表現はしてはいませんが、それと分かる表現にはしてあります。 シーン的には、花井×田島ですが、どっちもどっちで相当頭がおかしいです。 この時点で身の危険を感じた方は、リターンをお願いします。 よろしいですか? それでは、どうぞ。 ここからは星が、一つも見えないんだ。 傷ついた彼はそう言った。 ともだち。 彼のために歌った。 星が見えない、暗い夜空の海で。 鯨の見た夢 3 泉には先に帰ってもらって、あとから行くことにした。 沖まで巻き込むのはあまりにも不本意だし、オレは今日、運のいいことに日誌当番。 いつもは適当に書いて終わらせるのを、じっと待って、みんながいなくなってからゆっくり書き始めよう。 3年快勝を続ければ後輩も相当出来るもので、そいつらが帰るのも待つ。 後輩は長々と部室を使うなんて大それたことは出来ないので、焦れることはもちろんない。 それでも焦れたのは、花井が帰らないことだ。 一応、カギならオレやるよ、とは言った。 お前に任したらどうなるかわかったもんじゃない、って。 どういう意味?あぁ、お前なんか信頼してねぇよってことか。 早く書いて、でも、もう少し遅くしたら―――。 何が待っているか、馬鹿なオレでももうわかるよ。 こんなシーンが、今までなかったかといえば、あったんだ。 なら待とう、オレは。 例え痛むほどに、体が悲鳴を上げようと。 伸ばした指はどうなる?まだ、わからない。 最後まで残っていたのは、栄口と水谷だったけど、二人は花井に何か言い含められたらしい。 出ていく間際の、栄口の心配そうな目。 あれはもう演技じゃないんだろうな、元気そうで、よかった。 ぱたん、とドアが閉じれば。 後にはもう、オレと花井しかいない。 不思議と、心は落ち着いてる、たぶんオレは嬉しいんだ。 馬鹿、この先どうなるかなんて、待っていればしかとわかるのに。 花井の言葉を待っている、日誌なんてもう、とっくに書き終えてしまった。 傲慢であり続けるために、さぁ、オレは、嘲笑ってみせよう。 自分でも嫌になるほど、鏡を見たら、きっと殴りたくなるような笑顔。 そんな笑顔を花井に見せて、オレはまた墓穴を―――。 案の定、鉄面皮だった花井の眉根がぴく、と動く。 そしたらオレは言う、最悪な言葉を、愚行とも言える、行いを。 「奪うんじゃなかったっけ?4番。」 「っ!」 「まだオレの背中にあんだけど、4番。」 「るせぇっ!!」 「なら、早く奪ってみせろよな、オレから、4を。」 途端、頬に熱い痛みが走った。 慣性に流されるように、小柄なオレの体はとんだ。 ど、という重い音で床に落ちた口の中に、錆の味が広がる。 この味にももう、慣れてしまって。 3年で、170に掠めないくらいの背。 花井はまた伸びて、見上げないと届きもしないのに。 離れていく背、その拳も、オレなんかよりよっぽど強い力を持っている。 上半身だけ起こして、今度は笑いもしない、ただ空虚な目で、花井を見ていた。 すぐに花井はオレの胸倉をつかんで、壁に押し付けて、少し息が苦しい。 怒気を少しだけ孕んだような表情、でもその眼には、怒りよりも侮蔑のほうが大きく映っていた。 心臓が跳ねる。 「いっつもそうやって挑発してきやがって、どうなんのかわかってるくせに。」 「…なんだよ、悪ぃの?」 「淫乱。」 熱さで、脳が揺さぶられているようだ。 たった一つの単語で、体温が恐ろしいほど上がっていった。 見下されて当然の印象、オレは、そうだ、抵抗とか、しないから。 痛くても痛くても、一度も抵抗、しなかったから。 押し寄せてくる羞恥心、初めて、負けているような感じがしてきた。 屈伏させられるのは気に食わない、それが花井であっても、負けるのは嫌だ。 「…はっ、じゃあ花井は変態だな。」 「…っ!!」 がつん、一度壁を離れた頭が再度コンクリの壁に打ち付けられた。 がくがくと揺れる脳が、視界をぶらす、右は酷い。 いつもよりも相当ひどいものが待っているかもしれない。 ―――そうこないと、もう明るいもんなんてないんだから。 食いつぶされるように覆いかぶさってくる花井の体、首筋を超えて電灯のほうへ伸びるオレの手。 一枚超えた先には、優しい記憶があったのに。 手を伸ばした途端、指はひどく切り裂かれていった―――。 ぶぶぶ、ぶぶぶ。 マナーモードにした携帯が、どこか遠くで鳴っている。 あぁ、机の上だ、時間を見るのに、日誌を書きながらちらちら見てたっけ。 手を伸ばそうにも体は気だるく、あちこちから鈍痛。 それでもまだ腹の奥には、熱い圧迫感がねじ込まれていて、身動き一つできない。 意識が飛びそうになる寸前で痛いくらい腰を打つ付けられ、抉られる奥底に、何度も悲鳴を上げそうになった。 唇はとっくに切れていて、出血の止まらない口内は、血の味で溢れ返っている。 珍しいことに服はどれも無事そうだったが、体は相当大丈夫じゃなさそうだ。 ぎりり、と握られている根元は腫れあがっているように真っ赤、破裂直前。 手は放してもらえない、奥をえぐられるたびに、痛みが来て、そのあとで根元を擦りあげられて。 痛いなら痛いで、いいから。 腹の中は花井のもので相当溢れ返っている、前回こんな風になったのは春休み前だ。 それからシテなかったのか?花井はよくわかんねぇ。 考えに飛びそうになっても、ぐり、と抉り上げられれば、嫌でも意識が現実に戻ってくる。 携帯は誰だろう。 机は花井の斜め後ろ、鳴りやまないから、たぶん電話。誰? 呼吸を求めて吐き出された息、自分でも驚くほど熱い。 「はっ、ぐ…っ…ぁ…っく…。」 掠れた声、たぶんオレんだ。 花井も息は荒いけど、こんなヤらしい声上げてんのはオレに決まってる。 言ってることはあってるよ、花井、どうせオレ、インランだ。 痛いのに感じて、花井じゃなかったらそんなことないのに。 痛いよりもっと酷いことされたのはあっても。 あぁ、痛いのは花井が初めてだよな―――。 「ぐっ、ぁ…っ!!」 没頭しかける度に、強烈な圧迫感を生み出すそれが、腹の奥が壊れそうな痛みが。 喉が掠れてる、呼吸するたびに、ひゅぅひゅぅという枯れたような音がしていた。 「携帯、出ねえの?」 「っ…え…?う、ぐっ…は…っ…な、に?」 「出ねえのかよ?」 腰をひっつかんでいた手が、いつの間にかオレの携帯を持っている。 まだぶぶぶ、ぶぶぶ、と鳴り続けている携帯。 サブディスプレイがちらりと見えて気付いた、花井は出ろって言ってるんだ。 ―――着信は泉からだった。 出れるわけがない、こんな状態で。 つか出てみろよ、花井、わかってんの?泉だよ? 顔色に出てしまったんだろうか、花井は笑ってる、軽蔑してる時の眼だ。 かち、と器用に片手で携帯が開かれた。 花井の手の中で未だ鳴り続けるオレの携帯、通話ボタンを押して、押しこんで数秒。 ―――ハンズフリー!! いらない付加機能をつけた携帯会社に強烈な殺意が湧いた、今わめいたところでどうしようもない。 花井の顔は勝ち誇ったような笑みに染まっている。 思考能力を奪うほどの突き上げ、直通話が繋がるにも関わらず、フルスピードで打ちつけられていた。 腰が折れてしまいそうだ、意識の片隅がそう思った、時、 『田島っ!?お前今どこで何してんだよ!!』 繋がってしまった。 少しでも声が漏れれば泉に通じてしまう。 咄嗟に自分の手に噛みついて声を殺そうとしたオレの手は、すぐ花井に引き剥がされる。 泉の声には答えず、花井はただ一際強くオレを突きあげた。 「う、ぐあっ…ああっ!!」 「田島、今電話出れねーってさ。」 『おまえ…っ!!花井か!?何してんだお前!!』 腰が中に浮く、痛みを堪え切れなかったオレは泉に聞こえるほどの絶叫を落としてしまった。 ど、と流れてくる花井の熱いモノ、内に叩きつけられる熱がリアルすぎて。 「何って、もう終わったぜ?」 『何がだっつって聞いてンだろ!?ざけんなっ!!』 「田島ぁまだ部室だよ、今出れねぇけど。」 『花井テメェ…っ!!』 「―――いずみ。」 『田島!?』 呼吸ができなくて、うまく言葉にならない。 掠れた声の中で、泉の名前は、綺麗に発音出来た。 花井が、驚いた目でオレを見下ろしている。 「オレなら、へーき。なんもねーよ。すぐ、行くからさ。」 『な…そんなわけねぇだろ!!オレが行くから!!お前は部室で待ってろ!!』 花井の呆然とした顔に向けて、オレはもう一度、笑ってやった。 何を驚いてるのかは知らないけど、これ以上泉に迷惑はかけらんないんだから。 いくら花井が好きでも、オレは、泉には返しつくせないくらいの恩があって―――。 あぁ、こんなことされてんのにな、オレ、まだ花井が好きなんだ。 馬鹿だなぁ、オレ、馬鹿なのは知ってるのに。 「いずみ。」 『…っ!!』 「ホントにへいき、まってろよ。」 ぶち。 そんな音。 電話が切れたんだ。 酷い雑音を残して、ようやく電波は切れた。 からんと床に投げ出されるオレの携帯、壊れてたらどうしよう。 それと同時に、吐きだしても一度も抜かれなかった熱い塊が、抜け出ていく。 ずるりとしたそれが動く感触を、気持ち悪いと思う感覚も麻痺していた。 腹の奥にたまっていたそれも同時に流れ出て、圧迫感が薄れていく。 飛びかけた意識を死ぬ気で繋ぎとめて顔を上げる、電灯を背にした花井の表情は。 泣きだしそうな、そんな顔。 どうして? オレ、何した? こんな顔は初めてで、オレは混乱した。 どうしよう、オレ、何をしてしまったんだ? どうしようどうしようと迷って、いつも泉がしてくれるみたいに、額の方へ手を伸ばす。 思い切り踏みにじられた爪の先、血が流れているのに、オレは気付かなかった。 自分が噛んでいたから、歯型もついている。 それでも今はこっちしか動かない、もう一方は、全然力が入らなくて。 額に触れる、ゆっくりと頭を滑らせていく。 泉がこうしてくれたら、オレはいつも、気持ちよくて沈んでいた気持ちも吹き飛んでしまいそうだから。 ぱし、すぐ払われる。 そんな気はしていたけど、少し残念だった。 半身を持ちあげるのも一苦労で、相当力を使って上半身だけ起こして、壁にもたれる。 花井はまだ、泣きそうな顔で呆然と床を見つめていた。 それからすぐ、白いものがこぼれた床を雑巾で拭いていく。 拭き終わるなり、部室のドアを開けて外へ出て行った、洗いに行くんだろう、いつものことだ。 オレはその間にせめて服を着ないと、シャツはボタンが取られただけだ。 いつもはもう少しまともに体が動くから、この間にはもう逃げだせるのに。 左手が動けば止められるのに、激痛ばかりで動いてくれない。 同じ理由で、遠くに飛ばされたズボンと下着も取りに行けない、起き上がれないんだ。 最悪だ、泉にはああ言ったけど、もうとっくに家を出てこっちに向かってるに決まってる。 動こうとして、動けない、壁にもたれた背がずりずりとずれて、倒れた。 しょうがない、這っていこう。 ずりずり、右手をのばせば、届きそうだ。 もう少し、というところで、別の手が遮る。 花井の手が、オレのズボンを奪っていった、なんてことを…。 返せ、そう思っていたら、腕を掴まれて体が元の位置に戻される。 また壁に背が当たると、花井はオレの足に下着と、ズボンとを通していく。 ベルトもちゃんと通して、かけて、シャツのボタン。 ―――何で?こんなことされたの、初めてだ。 いつもならどんなに扱われても、助けてくれたことはない。 オレが呆然としている中で、また腕を引かれて立ち上がらせられた。 ふらと揺れるけれど、歩けないほどではない、踏みつけられた膝は痛むけど、このくらいならへいき。 ロッカーの前に投げてあったオレのカバン、花井が拾い上げて来て、オレの胸に押し付けた。 「早く行けよ、泉、来んだろ。」 「え?あ、あぁ。」 「オレは鍵、閉めないといけねーから。」 「う、ん。」 「早く、行け。」 まだ、辛そうな顔をしている。 オレは何をすることも許されていないらしいから、逃げるように部室を出た。 膝は痛むけど、無理やり走らせて。 自転車はもう放置、学校を飛び出して、泉の家のほうの道を走って。 かく、と膝の力が抜けて、オレは誰の家のとも知れない塀に体を預けた。 堪えていたものが、もう、堪えられない。 ぼろぼろと零れてくる涙、絶対泣かないって、今まできっちり守ってきたのに。 出逢わなければよかった、これも罪だ。 好きになんて、恋なんて、ならなかったら…これは、罰だ。 痛い、あちこち、体も、心も。 花井がくれたのは、痛いものだけ。 痛む膝を叩いて、涙を消した。 落ち着け、悠一郎。 お前は、それで、いいんだろう? 愛されたいなんて高望み、いつ誰かしていいなんて言ったんだ? 涙が一瞬で引いていく。 はない、 痛い。 わかってるよ、花井がオレを抱くのはさ。 あの子にオレが、似てるからなんだろ。 ふ、と意識が消えた。 NEXT 素直になれない二人です。 田島の携帯はDOCOMOだったらいいなぁ、私はもとはDOCOMOなので(ぇ 鬼畜道まっしぐらな花井さん、ちょっとこういう鬼畜プレイしたかったからってアタシは…; 3年生の彼らですが、花井は190手前まで行ってしまえばいいよ、身長。 で、田島は167くらいで止まるくらいがいい、全然ちっこければよい。 泉は179くらい、ああああもうあと1センチなんだけど!!ってキレてればよい。 泉は泉で大変そうです。 でもやっぱり田島に不幸を背負わす私、頭おかしいNE←自重 田島は口では恥ずかしいこと言えるけど、頭のほうでは全然考えてないくらいがいいなぁとか。 |