トレカ
「…何をしてる。」
「ん〜?栄養補給〜?」
「重い。」
「あとちょっと、ちょっとだけ…。」
ぐて、と乗り掛かるスタンの体がいつもの数倍重く感じるのはどうしてだろう?
首筋にしがみつき、頬のあたりから擦り寄るようにしている様は体格に似合わず子供。
大概、言えば一回で離れるスタンが珍しく離れない。何があったというのか。
「どうしたんだ、黙っていたらわからない。」
「トレカを…。」
「は?」
「トレカを買ったんだけど、リオンが一枚も出なかったんだ。コングマンとかウッドロウさんはいるのに。」
「…。」
「オレのも三枚くらいでたのに、リオンのは一向に出ないんだ。なんでかなぁ、オレ、日頃の行いが悪いのかな?」
「日頃の行いというか、お前の頭の作りは悪いらしいな。」
「なりきりのちっちゃい奴なら出るんだけどなぁ。」
「黙って聞け。」
ゴン。
「ほげっ!?」
END
DC発売3日前。
実話です、スタンとかコングマンとかウッドロウとかばっかり…ちくしょう。
「見てリオン、氷柱。」
アイスドロップ
「ねぇ、リオンってば〜。」
「うるさい、氷柱なんてそんな珍しいものでもないだろう。」
「リーネじゃ滅多に出来ないよ、リオンは見慣れてるかもしれないけどさぁ。」
「なら一人で見ていろ。」
連れない、とは口にしない。そんな君を好きになってしまったのだから。
氷柱がどういう原理で出来るのか、スタンには分からない。
だけど屋根の下とか、目立たないところで控えめに輝くその氷がスタンは好きだった。
通りすがりに見つけてしまうと、駆け寄って触れてみたくなる。
繊細な柱。
半透明なそれは力を入れれば容易く折れてしまう。
冷たくて、どこか攻撃的なのに、何故か先端は少し丸みを帯びている。
そ、と氷柱に触れる。氷が直接肌につき、凍えた空気の中で体温を下げる。
その姿を止めるでもなく、リオンもぼんやりと行動を追うだけだった。
ふと、何か思いついたらしいスタンが、氷柱に触れる指もそのままにリオンを振り返る。
「氷柱って食べたりしない?」
「しない、そんな汚い…。」
「え、何で?」
「外気になんの菌がないとでも思ってるのか?そんなものでも、汚いんだ。」
「そうなんだ…。」
そんな返答も、どこか上の空のようで。
ひたすらにそれを眺めるスタンは、冷たい氷をひたすら指で撫でている。
指の温もりが薄く氷を溶かし始めているのだろう、指が少しずつ湿り気を帯びていく。
凍りに触れる指から少しずつ水滴が伝い、手の甲を零れ落ちた。
「でも、やっぱり汚くなんてないよ。」
「…。」
「こんなに、綺麗。」
「…馬鹿か。」
「馬鹿でもいいよ。」
がつ。
屋根の下に出来た小さな氷を、いとも容易くへし折る。
慈しむように氷を両手で包み、リオンの前に見せる。
「バイ菌とか、見えない。」
「そんなものが目に見えていたら、そこいら一体は菌だらけじゃないか。」
「うん、そうだけど。でもこんなに透き通ってる。」
「水が凍ったものなんだから…。」
「アメみたいじゃない?無色の。」
「…。」
止める間もなく、氷は口の中へ消えていく。
「へへ、冷たい。」
「お前は…ホントに馬鹿だな。」
「いいじゃん、リオンもいる?」
「…あぁ、もらう。」
「え?」
突如リオンに引き寄せられ、影が重なる。
行き来するアイスドロップ。
END
DC発売2日前、ドキドキで夜眠れません(嘘つけ)
とりあえず秒読みしてみているのですが、そろそろネタが尽きそうです。
ことばあそび
「好きだよ、リオン。」
「…。」
「大好き、ね?リオン。」
「…っ。」
「ずっと一緒にいたいな。」
「…ぅ。」
「愛してる、リオン。」
「ぅっ、うるさい!!」
「リオン?まだ始めたばっかり…。」
「こんな気持ち悪いゲーム、いつまでも続けてられるか!」
びたん。頬を叩かれる、言い出したのは確かにスタンだったが、多少理不尽な。
「一分も持ってないよ?」
「うるさい。」
「それにリオンは何も言ってない。」
「…うるさい。」
「オレだって聞きたいなぁ。」
「僕はやるなんて言ってない、お前が…。」
「たまには愛情表現がほしいなぁー、って思ったのに。」
「…。」
しょぼくれてみる。
聞いてみたかった、君の声で囁かれる愛を。
「…一度だけだからな。」
「ホントに!?」
「…愛してる。」
END
DC発売まで、あと一日。
前日です。
明日です、どきどきです。
たまには坊ちゃんの愛が聞きたかったスタンは両方が甘ったるい言葉を吐き続け、いつまで堪えられるかなるゲームを考案したそうです。
三日間連続で書いたものをとりあえず繋げてみました。
変な話がとにかく多いなおい。
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